蛇のひと
2010.角川シネプレックス
director:森淳一
script:三好晶子
cast:永作博美、西島秀俊、田中圭、板尾創路、劇団ひとり、勝村政信、ふせえり、佐津川愛美、北村有起哉、國村隼 石野真子 and more...
限りなく美しく 限りなく哀しい《人間の物語》
誰でも"心の中"に蛇がいる
「恋愛小説」のような映画だなぁ。
と思っていたら、同じ監督の作品でした。他は「重力ピエロ」とか。映像が神秘的な印象です。
永作さん、西島さん、田中さん、板尾さん、佐津川さん、北村さん……好きな人しか出ていない!あらすじも併せて、魅力しか感じない映画だったので借りてきました。そして結果は期待以上!ストーリーは想像したものではなかったけれど、想像もできないような、人間の"蛇"の物語でした。
何が悪いのか。
彼は悪いのか。
殺したのか死んだのか。
良い人なのかそうでないのか。
なぜ、こんなことに。
悪気が無ければ良いって問題じゃない、という出来事があると思いますが、そういうことを考える映画でした。この場合、悪気が無かったら私たちが救われないし、悪気があったら彼が救われない。
と思ったけれど、救われました。
永作さんは、天使だ。
結局のところ、きっかけはきっかけに過ぎない。
板尾さんの話を聞いて、そんなふうに思いました。
文句なし。おもしろかったです。
さよなら、手をつなごう/中村航
- 作者: 中村航
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/03/19
- メディア: 文庫
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久しぶりに中村航さんの本。
いきなり文庫発売はなぜだろうと思っていたけど、短編集だったとは。
様々な「さよなら」の物語。
「幻視画」
ジオラマ。
一番短い物語だったけれど、一番好きな物語でした。
中村さんの小説は素敵なカップルに出会えるところが好きです。
この2人の長編が読みたいと切望しています。書いてくれないかしら。
「インターナショナル・ウチュウ・グランプリ」
私にとっては夢物語。でも、ある少数にとっては現実の物語かもしれません。
小さい頃のお友だちが著名人になっていると誇らしくなりますよね。
その最たるもの。そして、巡り巡る物語。お土産の辿りつき方が素敵でした。
宇宙に関する物語だったので、宇宙兄弟を思い出しました。
「女子五編――UDON KINGが採譜した五つのメロディ――」
いやぁ、年頃!これが青春ですよねぇ。
私はもう少し大人しくてもう少しえげつなかったけどねぇ。
中学時代の恥ずかしい出来事を思い出しました。あれは鬼畜だった……。
どの本かは忘れましたが、「男子五編」もあるんですよね。ファンには嬉しいサプライズ。
「さよなら、ミネオ」
一番長い短篇にも関わらず、私は読んだことがある物語でした。
集英社文庫の「あの日、君と Boys」に収録されている一篇です。
感想は割愛。悲しくて嬉しいさよならの物語です。
「ぱぐ ぐぐぐ」
絵本?絵本を読める程大人にはなっていない私なのでした。
大人のほうが絵本は響くんだよ。
プラチナデータ/東野圭吾
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2012/07/05
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まず言っておきたいのは、
私がこの小説にかなりの期待を抱いていたということです。
相も変わらず東野作品を読んでいます。
しかも今一番売れているであろう文庫本を。
ミーハー的行動を取ってでも読みたかったのです。
「タイトルの意味が分かった瞬間震撼します!!」
みたいなことを書いたPOPがありました。
珍しくPOPに釣られました。
え、それって『容疑者Xの献身』的な?
『聖女の救済』的な?なるほどたしかにー!的な?
違いました。
そりゃそうです。
たしかに「献身」だなぁー。わかります。
たしかに「救済」だなぁー。わかります。
たしかに「プラチナデータ」だなぁー。微妙です。
たぶん、このPOPを書いた主が言いたかったのは、
私が勘違いしたような「意味」ではなく、プラチナデータの正体、プラチナデータの存在する「意味」のことでしょう。
今回読んだ『プラチナデータ』は、私の中で東野さんの別の映像化作品に近かったです。NF13と呼ばれる犯人の正体が、です。作品を言うとなんとなくネタばれになってしまいそうなので伏せますが。
私、この小説の真相や犯人、「プラチナデータ」の正体、スズランの正体まで、どことなく予想通りでした。根拠はないけれど、これまで読んできた上での勘とでも言いましょうか。先ほど挙げた別の映像化作品のときは犯人の正体にただ驚きでしたが、それを連想してしまったので、この人じゃないかなーと。
それでも、犯行の手順などはまったく予想できないのですが、勘が当たってしまっただけで、最大級の驚きを期待していた私には物足りず。殺人事件の小説は、どうしても「誰が犯人なのか」を考えてしまいがち。『容疑者Xの献身』や『聖女の救済』、趣向は違うかもしれませんが『白夜行』『幻夜』など、犯人を知った状態で、彼らの行動や探偵の追いつめ方を読んでいくほうが面白いのかもしれないな、と思いました。そっちのほうが犯人がわかっているぶん、余計なことを考えなくて済みますし、何より犯人の思考を細かく追えるのが面白いんですよね。
『プラチナデータ』を読んで思ったことは、便利な世の中は、小説家を困らせる、ということです。自分が事件と無関係の人生だから、警察の捜査は足で稼ぐほうが良い。それでいくと、本来名探偵コナンなんて邪道である。好きだけど。
なんだか期待外れみたいに書いてしまいましたが、それでもすごく面白かったです。なかなかの長編にも関わらず一気読みしてしまいましたしね。映画も時間と心に余裕があったら観に行きたいと思います。二宮くんが演じる神楽以外の配役を確認してみよーっと。私としては、神楽の役はニノではなく玉木宏というイメージ。他はわかりません。
追記。
キャスト確認。
杏は違うかなぁ。もっとかわいいイメージだったなぁ。杏だとドラマ「ジョーカー」みたくなりそう。あともう1点。誰かした性別変えるだろうとは思っていたけれど、そこかい、と思いました。その人物の扱い方に不満ありです。でも観ちゃうなぁー。
ロック わんこの島
[rakuten:book:15629599:detail]
・麻生久美子さんが観たかった。
・冒険DVDばかり借りたので、無難に逃げた。
・泣けるDVDでも観るか、と思った。
というわけで。ロックです。
ロックより芯くんがかわいかった。芯くん役の男の子、麻生さんとちゅーだなんて羨ましいけど、大きくなるまで自慢しづらいだろうなぁ。思春期を待て。
感動したけれど、期待したほどではありませんでした。
ただ、三宅島の大噴火には圧倒されました。東日本大震災ほどではなくて、島の人々だけというのが、また辛かった。
岡田義徳さんが出ていることを忘れていたから嬉しかったなぁ。
島に帰れることが決まったときの光石さんとのかけあいが良かったです。なんだか幸せでした。
麻生さんはこういう役が本当に似合うなぁ。
アチョー、って言ってもかわいいなんて、麻生さんすごい。
キャスティングが素晴らしい映画でした。
ロックと芯くんの絆に泣けたし、自分は島の子という覚悟がすごかった。ああいうとき、子供は無敵だ。
アイデン&ティティ
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アイデンは毎日、ティティのことを考えた。
・若かりし麻生久美子さんを観たかった。
・クドカンさんの脚本に期待した。
・峯田さんの見てくれが結構好き。
・大森南朋さんどこにでも出ているなぁ。
というわけで観てみました。アイデン&ティティ。
みうらじゅん原作をクドカンさん脚本、田口トモロヲ初監督。
峯田さんが出ているというだけで思い浮かべた「色即ぜねれいしょん」
なんか色々共通点がありました。どうりで。なんだか、どうりで。
バンドマンをテーマにした物語を好きになった試しがありません。
「ロックンロールは鳴り止まないっ」のほうが好きだったなぁ。将棋の分。
私はやはり、銀杏を好きにはなれないし、この映画も難しかった。
ディランを聴くたび濱田岳を思い浮かべるのは、私だけではないでしょう。
プライドを捨てて女性にひれ伏す最低男は嫌いじゃない。
裁判長!ここは懲役4年でどうすか
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私的、冒険DVD。
コメディ?社会派?ヒューマンドラマ?
どれも中途半端な気がしました。
設楽さんがただの設楽さんで。
芸人さんが演技をするのは嫌いではないけれど、主演となるとイメージが先行しすぎる気がします。今回の設楽さんの役は……松坂桃李とか?弱情けないイメージの俳優さんが良かったなぁ。設楽さんだとしっかりしているようにしか見えなくて、傍聴していても取材にしか見えなかったです。でもまぁ、それはノンストップの影響かしら。これ撮ったときはそうでもなかったのかも。
裁判を野次馬根性で傍聴する傍聴マニアたちがおもしろかったです。
もちろんそんな彼らに腹が立つ人もいるのでしょう。人の人生を笑いの種にするのだから。でも裁判に関わったことのない私も野次馬に近いので、設楽さんと同じく「へぇ〜」という気持ちで見てました。
ところで、裁判官や検事・弁護士はあんな実態なのでしょうか。
多少の誇張があれど、あんな状態なのであれば、傍聴人が裁判の結果に関わるという話にも頷けます。結局、決めているのは人間だものね。
ひとつひとつの裁判に(映画としては)インパクトが足りず、途中飽きてしまいました。メインの逆転裁判も終わり方が拍子抜け。作中で設楽さんが「それでも僕はやってない」のパロディを書こうとしていましたが、本当にそんな感じ。「それでも僕はやってない」おもしろかったなぁ。加瀬さんが被告人になる映画ではもっと印象的なのがあるんだけど……なんの映画でしたっけ?加瀬さんが人を「食べた」と言っている映画。気になるなぁ。
おもしろかったけど、裁判物ならもっとおもしろくできたのでは、という映画でした。
劇場版・神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ
劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ [DVD]
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久々にDVDを借りてきました。
どうも、TSUTAYAの住人です。
神聖かまってっちゃんをご存知ですか?
私はよく知りません。映画モテキでの麻生久美子さんの名言「神聖かまってちゃんとかYoutubeでちゃんと聴くから〜」くらいしか知りません。ですからこの映画を観るのは私にとって冒険でした。でも、女の子がかわいかったから。
若い頃の宮崎あおいちゃんのよう。
主演の二階堂ふみちゃん、あおいちゃんと似ていると噂されているようですね。
将棋をする若者って良いですよね。
そして強気な女の子もかわいい^^
ときどき川口春奈ちゃんに見えることもあったなぁ。川口さんがこういう役を演じているのをよく観るからかしら。
神聖かまってちゃんを取り巻く人々の人生。
この映画ができた経緯はわかりませんが、こんなに簡単に皆さん魅了されてしまうもの?と思いました。神聖かまってちゃんの音楽が最初苦手でしたが、ずーっと聞いていると終わってしまうのが淋しくなるかも。でも、大人から子供までかまってちゃんに夢中。そんなことある?
架空のバンドで、そのバンドメンバーが物語にもっと絡んでいれば、何の違和感もなかったように思います。神聖かまってちゃんを知らない私だからこそ、腑に落ちないところが何点か。
たとえば、の子さん?彼はどうしてライブ当日まで顔を見せないの?
90分の映画ということで、想像で補う部分が多かったです。二階堂ふみちゃんだけの物語にしてほしかったなぁ。そしてもう少し将棋をメインにしてほしかった。
おもしろかったような、おもしろくなかったような。
だいたい、予想通りでした。私はサブカル女にはなれそうにありません。