ポテチ

ポテチ [DVD]

ポテチ [DVD]

監督・脚本:中村義洋
原作:伊坂幸太郎「ポテチ」(新潮社文庫『フィッシュストーリー』収録)
出演:濱田岳木村文乃大森南朋石田えり中村義洋中林大樹、他


大好きな映画がDVD化したので早速購入しました。
というわけで、久しぶりに映画のお話をします。映画というより、DVDかな。


アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」「ゴールデンスランバー」でお馴染み……、
伊坂幸太郎(原作)×中村義洋(監督)×斉藤和義(音楽)×濱田岳(俳優)


最新作は「ポテチ」です。
ヒルの音楽はたしか齊藤和義ではないけども。


原作のポテチもそうなのですが、伊坂ファンに嬉しい映画になっています。
大森南朋扮する黒澤が出てきますし、黒澤が「サクリファイス」(『フィッシュストーリー』収録、探偵黒澤が主役の中篇)のことを話す場面もありますし、尾崎(阿部亮平)の所属するプロ野球チームは『あるキング』で王求(おうく)も所属する(んだっけ?)仙醍キングスですし。あとは作中のポテチはISAKAYA製です。


でも、そうじゃない人だってもちろん面白い。


この映画、68分しかないんです。
それが、すごく良い。短いのに、それで大満足なのです。


僕、凄いことに気づいちゃったんです……。


今村(濱田岳)の深い台詞です。
本当に凄いことに気づいているのに、とてつもなく微笑ましい。でも、最後まで見ると切なくもなる、そんな台詞が冒頭に来るのも魅力です。


今村は劇中、3つの凄いことに気づきます。
彼は本当に、只者じゃない。


短いからこそ、全てのシーンが感慨深いんですよね。
その分どのシーンについて話しても、物語の核心に迫りそうで話せません。
今村と若葉さん(木村文乃)カップルのやり取りがすごく好き。他のキャストではこうはならない。改めて、これは濱田岳のための映画なのだと思う。


私がこの物語で一番良いと思うのが、今村と黒澤、中村親分(監督の中村義洋)の3人の職業が泥棒であるということ。若葉さんも今村と一緒に侵入する。なのに、なんにも盗んでいないということ。そんな泥棒たちの物語だから、あんなに優しい空気が生まれるのではないでしょうか。


タイトル「ポテチ」の意味ですが、
今村と若葉さんがポテチを食べているからです。
そこに大きな意味があるからなのです。


見終わったときに、68分くらいなら全てを思い返せる。
たくさんある伏線のすべてが、あとからジワジワくるのです。
濱田岳は緩か激かな気がしますが、緩な彼が好きな方は必見です。


被災地である仙台が舞台だとか、仙台のサポートメンバーがいただとか、仙台市民のエキストラだとか、竹内結子がエキストラ出演しているだとか(!)、色々あるけれど、それはDVDの特典映像を見たらいいよ!


というわけで特典映像のお話。
メイキングについては特にコメントありません。ああメイキングだな、という感じ。いや面白いけどね。


注目すべきは、このDVDはとにかく濱田岳だということ。濱田岳と、中村監督のヒストリーが刻まれているのです。
アヒルと鴨のコインロッカー、フィッシュストーリー、ゴールデンスランバーの予告映像+濱田岳出演シーンダイジェスト+濱田岳だけのメイキング映像+それを見た濱田岳の反応……すごくないですか?


たぶんポテチを見る人は少ないし、その中の多くは濱田岳×中村義洋のファンなのでしょう。その1人である私は、まんまとゴールデンスランバーが欲しくなりました。


ゴールデンスランバーね!
最も好きな映画のひとつです。(中学生の英文のよう)
録画したものがあって、何度も見ていたのですが、DVD買っちゃおうかなあと。簡単な人間です。私は濱田岳が大好きですが、ゴールデンスランバーのキルオが一番好きです。ワイヤーアクションかっこいいよ。かっこいいけどかわいいよ。


あ、あと新宿ピカデリーでの初日舞台挨拶映像がありますが、私それ行きました!
とにかくポテチ良い映画です。Amazonのレビューも今のところすべて星5つですしね。なんならDVD貸しますよ!


ちなみに見てもポテチが食べたくなるということはありませんでした。
私はそのへん黒澤さんのような人間です。


若葉「間食のない人生なんて……」