容疑者Ｘの献身/東野圭吾

数日前に一気読みした本です。
ガリレオシリーズ、文庫化しているものはそろそろ読み終わってしまうなぁ。寂しい。

東野ファンが選ぶ名作ランキングで１位の本だったような気がします。納得してしまう面白さでした。とはいえ、私は映画の観すぎで真相を最初から知っていたので、衝撃度が大きい『聖女の救済』や昔から好きな『幻夜』のほうがおもしろかったですけども。

真相を知っているのに面白い、そんなミステリーは最強です。
石神さんの愛の深さに終盤は涙してしまいました。
湯川先生と草薙の大人の友情も素敵。
トリックだけではなく人間模様が深いのも、東野さんの魅力でしょうか。

ありえないようなトリックをやってのける。
『聖女の救済』も『容疑者Ｘの献身』もそういうことでしたが、それに至るまでの心情が深いから、深すぎるから、真相を知っていても充分のめり込めるのでしょう。
石神さん、怖くて愛しい。

それにしても、映画が原作そのままだったことに驚きました。
台詞や場面展開まで原作通り。東野さんは脚本家にだってなれるでしょうね。
あの映画はとても面白い。福山さんと堤さんと松雪さんが良いなぁ。
また観たくなってきました。

映画を観てからの原作だったので、感想は短めです。
やはり長編ミステリーは良いなぁ。