楽園のカンヴァス/原田マハ

楽園のカンヴァス

楽園のカンヴァス


お正月休みに読んだ本です。
ずーっと売れていたけど、更に山本周五郎賞も受賞した作品。
山本周五郎賞は好きなものが多いので、手に取ってみました。
私が賞に動くのは山本周五郎賞本屋大賞です。
最近の本屋大賞は微妙ですけどね。


私はこれが初めましてですが、「カフーを待ちわびて」や「ランウェイ・ビート」など、映像化作品もある原田マハ氏。ここへきてご自身の経歴を活かした作品を書いたようですね。「楽園のカンヴァス」は美術キュレーターの物語です。


話題になっていたので期待して読んだのですが、私はそんなに……。
でもね、これは私が悪いのです。
私って、邦画しか見ないし、日本人作家の作品しか読みません。
なーぜーか。カタカナが苦手だからです。
これ、あまり共感してもらえないのですが、人の名前が覚えられないんですよ。
「楽園のカンヴァス」はゆっくり読んでいたし、誰が誰だか……。
いやはや、情けないお話です。


冒頭は日本人しか出てきませんでしたし、美術館での娘さんとのやりとりや監視員のお仕事には惹き込まれました。この冒頭が私には抜群におもしろかった。原田マハさんを他に知らないからなんとも言えないけれど、彼女の家族小説が読みたいなぁと思いました。


美術がわからなくても大丈夫かなーと心配していましたが、それは大丈夫。ルソーとピカソに関する記述された作中作もおもしろかったですし。とはいえ、美術が好きな人のほうが、何倍もおもしろく読めるだろうと思いましたけどね。


ずーっと気になっていた作家さんの本を読めて嬉しいです。
気になるけれど手が回らない作家さん、たくさんいるのよねぇ。
読みたいけれど読めていない本も、積み上がっていますしね。